ビックカメラの「ビック」って「ビッグ」じゃないの?社名の由来を解説

家電量販店の「ビックカメラ」。 「ビッグカメラ」ではなく「ビックカメラ」なのが気になったことはありませんか? 「big(大きい)」なら「ビッグ」のはずなのに、どうして「ビック」なのでしょうか。

今回は、ビックカメラの社名の由来や、その背景にあるストーリーを詳しく解説していきます。


「ビックカメラ」の社名の由来

ビックカメラの「ビック」は、英語の「big(大きい)」が元になっています。 ただし、正式な英語の発音なら「ビッグ」ですが、意図的に「ビック」と短縮した形を採用したのです。

その理由について、ビックカメラの公式サイトによると、「短くてインパクトのある響きにするため」とされています。 つまり、より親しみやすく、覚えやすい名前にするために「ビック」にしたというわけです。

バリ島のスラング説

一部では、「ビック」という名称はインドネシアのバリ島で使われるスラングが由来ではないか、という説もあります。 バリ島では「bik(ビック)」という言葉が「すごい」「素晴らしい」といった意味を持つスラングとして使われることがあり、日本の企業がそれを参考にした可能性もあるのではないか、というものです。

ただし、これはあくまで推測の域を出ず、公式な記録には残っていません。それでも、語感がよくインパクトのある名称として「ビック」が選ばれたことには変わりないでしょう。


ビックカメラの歴史

ビックカメラは、1978年に群馬県高崎市で創業されました。 創業当初はカメラ専門店としてスタートしましたが、徐々に家電やパソコン、AV機器などの取り扱いを拡大し、大型家電量販店へと成長していきました。

1980年代には東京都内にも進出し、次々と店舗を拡大。 特に、新宿や池袋といったターミナル駅周辺に出店することで、多くの顧客を獲得しました。

2000年代に入ると、インターネット販売の強化や、ライバル企業との競争激化の中で、ヤマダ電機やヨドバシカメラと並ぶ大手家電量販店としての地位を確立。 2006年には上場を果たし、経営の安定化を進めました。

また、2000年代後半からは「コジマ」や「ソフマップ」といった他の家電量販店との業務提携や子会社化を進め、グループ全体としての競争力を高めています。

最近では、海外観光客向けの免税対応や、ECサイトの強化など、時代に合わせた販売戦略を展開。 単なる家電量販店にとどまらず、ライフスタイルを提案する企業へと進化を続けています。


誤表記説は本当?

インターネット上では、「ビッグカメラにしようとしたけど、間違えてビックカメラになってしまったのでは?」という説を目にすることがあります。

しかし、これは単なる噂であり、実際には意図的に「ビック」と名付けられています。もし誤表記だったとすれば、創業当初に修正されていたはずです。

また、同様のパターンで「ビッグ」ではなく「ビック」を使っているブランドがいくつか存在していることからも、これは企業戦略の一環であると考えられます。


他にもある?「ビック○○」の名前

実は「ビック」と名のつく企業は他にもあります。

  • ビックエコー(カラオケチェーン)
  • ビックドラッグ(ビックカメラ系列の薬局)
  • ビックスポーツ(スポーツ用品販売)

これらはすべてビックカメラグループに属しており、統一されたブランドイメージを持たせるために「ビック」という表記を採用しています。

また、カラオケ店の「ビッグエコー」と間違えやすいのも面白いポイントです。「ビックエコー」はビックカメラ系列であり、「ビッグエコー」は別の企業が運営するチェーン店です。


「ビック」と「ビッグ」の使い分け

実際に日本では「big(大きい)」を「ビッグ」と表記するのが一般的ですが、「ビック」という表記が使われることもあります。

例えば、

  • ビックカメラ(家電量販店)
  • ビックサイト(東京国際展示場の略称)

一方で「ビッグ」が使われる例としては、

  • ビッグエコー(カラオケチェーン)
  • ビッグモーター(中古車販売店)
  • ビッグコミック(漫画雑誌)

このように、企業によって「ビック」と「ビッグ」が使い分けられているのは興味深い点です。


まとめ

ビックカメラの「ビック」は、英語の「big(大きい)」が由来ですが、 より短く、親しみやすくするために「ビック」と表記されたものです。 決して誤表記ではなく、ブランド戦略の一環として意図的に採用された名称でした。

また、「ビック○○」という名前はビックカメラグループの統一されたブランドイメージを持たせるために使われており、他の企業と区別するための工夫でもあるのです。

さらに、バリ島のスラング説のように、異文化の影響を受けた可能性も考えられ、単なる日本語の発音の違い以上に興味深い背景があるかもしれません。

ビックカメラの歴史を知ることで、普段何気なく利用しているお店に対する視点が変わるかもしれませんね!

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